2025.10.8
コラム
出生前検査
- 生まれてくるお子様には、100人中3-5人ほどは先天的な疾患をもって生まれてきます。疾患が生じる原因は様々ありますが、ヒトの設計図にあたる「染色体」が原因のケースが約25%あります。この内、21番目の染色体異常である「ダウン症候群」が53%、18番目の染色体異常である「エドワーズ症候群」が13%、13番目の染色体異常である「パトウ症候群」が5%を占め、これら3つで約7割を占めます。母体の年齢が高齢になると、その発症頻度が上昇することが知られています。広い意味での出生前検査では、超音波検査も該当しますが、これは臓器の構造的な疾患を検出することを目的としているため、疾患が生じた原因の染色体異常までは診断することはできません。よって一般的には、出生前検査で調べる主な対象は染色体異常となります。
- 当院では、染色体異常の有無を調べる目的として、母体血胎児染色体検査(NIPT)、母体血清マーカーテスト(クアトロ検査)、羊水検査を実施しています。臓器の構造的な疾患を検出する胎児超音波検査(胎児超音波スクリーニング検査)はこちらをご参照ください。